『記載された金額を限度とする』という文言は、所得税額控除・外国税額控除などなど、税法条文のなかで時々見かけます。
これは、文字通り、記載した金額を上限とするものであり後日これ以上の金額を認めるものではない、との意味であると解釈され、
川中も税務調査担当官からその旨の説明を受けたことがあります。
が、先日の北陸税理士会の研修で、
そうでは無い、記載されたというのは記載すべきという意味であるという判例が出たことを知りました。
この事例は、
法人税の申告上、タイ語の書類を見誤っために記載すべき金額を過小にしてしまったことに関しての修正を納税者が求めたもの。
納税者の訴えを認める判決が平成20年5月に福岡高裁で出され、平成21年3月最高裁で支持されました。
もう一つ見つけた事例も、納税者の主張を認めたもの。
(参考までに、『続き』に判例検索システムからの情報を転載します。)
記載した額、は、記載すべき額。
この考えが、他の税法の規定にも適用されるのか、今後の動向が注目されます。
判例検索システムより
事件番号 平成19(行ヒ)28
事件名 更正すべき理由がない旨の処分の取消請求事件
裁判年月日 平成21年07月10日
法廷名 最高裁判所第二小法廷
裁判種別 判決
結果 その他
判例集巻・号・頁
原審裁判所名 福岡高等裁判所
原審事件番号 平成18(行コ)7
原審裁判年月日 平成18年10月24日
判示事項
裁判要旨 法人税の確定申告において,法人税法(平成15年法律第8号による改正前のもの)68条1項に基づき配当等に係る所得税額を控除するに当たり,簡便法による計算を誤ったために控除を受ける所得税額を過少に記載した場合につき,上記計算の誤りを理由とする更正の請求が,同条3項の趣旨に反するということはできず,国税通則法23条1項1号所定の要件に該当するとされた事例
起業・開業を応援する鯖江の税理士法人川中経営
税理士・ITコーディネータ 川中重司
記載された、は、記載すべき、という意味である。