
この記事は、平成20年4月11日に開催された、税理士会の研修『資産税の税務判断』の備忘めもです。
講師は、何度も来福いただいてる税理士の笹岡宏保先生。
今回の研修も、得るところが多かったのですが、特に注意しておきたい点を備忘めもとして。
このメモは、当日の研修のレジメより転載しております。レジメは笹岡宏保先生の著書より作成かと思います。
改めて、痛感しましたが、譲渡とか相続といった事案はややこしいですね。
例題としては興味深いですが、実務で遭遇すると、まずフンドシの締め直しから必要です。
写真は、全く本文に関係のない西山公園(鯖江市)の一枚。緑が綺麗でしたね♪。

『例題』
土地等の売買契約中に売り主に相続の開始があった場合の税務取扱い上の留意点
(財産評価、小規模宅地等の相続税の課税特例、譲渡所得の帰属と相続税の債務控除又は相続税額の取得費加算の特例との対応関係)
『前提条件』
相続開始:平成P年10月10日
売買契約締結:平成P年9月10日
土地の引渡:平成Q年2月10日
土地の売買価額:1億円
土地の取得価額:2千万円
土地の相続税評価額:8千万円(自用地評価として)
土地の用途:被相続人の事業用建物の敷地(事業は相続開始と共に廃業)
売買代金の決済状況:契約時に手付金として1千万円受領、残金は引渡時に受領
『検討内容』
問1:売買契約中の土地の評価は?(財産の種別と評価額)
問2:土地は、小規模宅地等の相続税の課税特例の適用は有るか?
問3:土地の譲渡所得について
3①:誰に帰属する所得として申告するのか?
3②:被相続人(父)の所得として申告得する際の留意点は?
3③:相続人(長男)の所得として申告得する際の留意点は?
問4:どのような申告内容であれば、各種の税額上、最も有利か?
答1:
・財産の種別:相続開始時における売買残代金請求権
・評価額:9千万円
答2:
無し。
答1により、財産は土地ではなく「売買残代金請求権」だから。
答3①:
所基通36-12(山林所得又は譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期)により、
原則は、当該資産を引渡をした日
特例は、譲渡に関する契約の効力発生の日、
従って、
原則適用で、相続人(長男)の譲渡所得としての申告が可能
特例適用で、被相続人(父)の譲渡所得としての申告が可能
(注)後からの変更はできない。
答3②:
申告者:被相続人(父)
申告者の税負担:所得税
(注:住民税は発生しない。賦課期日において死亡のため)
相続税の債務控除:有り
相続財産の譲渡特例(措法39):無し
答3③:
申告者:相続人(長男)
申告者の税負担:所得税、及び、住民税
相続税の債務控除:無し
相続財産の譲渡特例(措法39):有り
(注:計算は例外的計算であり注意が必要。)
答4:
他の前提条件を記載していませんが、レジメの例題では税額に330万円の差違が生じていました。(トータル税額1億4千4百万円前後)
税理士法人川中経営
税理士・ITC 川中重司
土地等の売買契約中に相続の開始があった場合
こんにちは。
公園の緑って新鮮ですね。
もう夏です。
早いですね。